毎年、この時期になると勝沼にぶどう狩りに出かけるのが年中行事になっている。単にぶどうが好きだというのもあるが、ぶどうを撮影したいというのもある。ぶどうがなっているところは下手な花よりもずっときれいだ。
しかし、毎年同じような装備ででかけても同じような写真しか撮れないのでおもしろくない。今年は、どんな装備で行こうかと考えたのだが、防湿庫の中で眠っている24mmシフトレンズを引っ張り出してみた。レンズを傾けて光軸をずらすティルト、レンズを平行にずらすシフト撮影ができる特殊なレンズだ。ピントはマニュアルのみ。
建物を見上げて撮影すると収差で建物がゆがんで写るが、シフト機能を使うとこれを解消できるため、海外に視察に行った際、ホテルの外観を撮るために買ったものだ。
このレンズ、普通に単焦点レンズとして使っても、非常にクリアな画像が得られる。また、最短21cmの近接撮影ができる。上の写真は、かなり手前のぶどうに近づいて撮影している。広角なので、広がりもある。F3.5と明るく、ボケ味も悪くない。
せっかくなので、左方向にティルトしてみた。F5.6で手前のぶどうに寄って撮影しているので、ティルトしなくても十分ボケるのだが、左奥がさらにボケている。ぶどうも一部の粒にしかピントが来ていない。やってみたけど、今回はあまり必要なさそうだ。ちなみに、この機能を使うとミニチュア写真が撮れる。
人気のシャインマスカット。
ベリーA。
これは甲斐路という品種。このレンズ、こういう手前に主役を置いて、奥に広がりを持たせる構図で使うと味が出る。これを機に、もうちょっと使ってみよう。